アメリカ在住のわたしは、白米でできた米麹を使って『塩麹・醤油麹』を作っています。
「えっ、アメリカで米麹が手に入るの?」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。手に入るんです!
今アメリカでは、ちょっとした麹ブームが起きていて、アジア系のグロッサリーストアやネットショップで、手に入れることができるようになりました。
日本では2010年頃に、塩麹ブームが起きて、それから麹菌やビフィズス菌を使った『菌活』が注目されましたよね。
「わたしは、ちょうどその頃日本を離れましたので、とっても気になっていましたが、麹ブームに乗り遅れてしまいました。」
しかし5年前にアメリカで米麹を見つけたことにより、今回ご紹介する『塩麹・醤油麹』、それから甘酒を作るようになりました。
以前ご紹介した「自家製の食べるラー油」も、ブームから遅れながらも、我が家の定番となっています。
ブームが過ぎてしまっても、麹の可能性は素晴らしく、もう一度みなさんに知ってもらいたいと思い、今回ご紹介することにしました。
熟成された旨味は、食材を何でも美味しくしてくれます。とくにタンパク質との相性がよく、
「お肉やお魚をつけるとやわらかくなり、風味が増しますし、豆腐をつけてると味が凝縮し、チーズのようになります。」
『塩麹・醤油麹』は、完成するまで1週間かかりますが、とっても簡単に作ることができます。
それでは、さっそく作り方をみていきましょう!
目次
塩麹と醤油麹の作り方
『塩麹と醤油麹』は工程が同じなので、一緒のタイミングで作ることが多いです。
『塩麹と醤油麹』の工程は以下のとおりです。
①仕込み(食材をまぜ合わせる)
↓
②1日1回かきまぜる ※1日目のみ加水する
↓
③1週間~10日熟成させ出来上がり
塩麹の仕込み
塩麹は、週に1度、子どもたちの「マグロの唐揚げ」を作るのにたくさん使用しています。身が柔らかくジューシーになりとっても美味しいです。
鶏肉はもちろん、疑似ミートでも美味しく出来上がります。
塩麹の材料
まずは、大きさが約500ccの容器を準備します。
【塩麹の材料(およそ400cc)】
米麹 150グラム
食塩 50グラム ※お好みのお塩をご使用ください
水 150cc
追加の水 50cc~
米麹は「Cold Mountain」、食塩は、以前iHerb(アイハーブ)で購入した「ピンク・ヒマラヤン・クリスタルソルト」を使用しました。
塩麹の食材をまぜ合わせる
容器に、塩麹150グラムを入れ、そのうえに食塩50グラムを加えます。
ピンク・ソルトを使用したので、コントラストがきれいです。
わたしは、かなり前に購入した旧バージョンの「タニタのキッチンスケール」を使用しています。ボタンを押すと容量の重さをゼロにして、追加計量できるのでとても便利です。
最新のものは、3キロまで0.1グラム単位で計測し、グラムだけでなくミリリットルの計測もしてくれる優れものです。
米麹と食塩を、スプーンでよくかきまぜます。

米麹と食塩がまんべんなく混ざったら、水を150cc加えていきます。

150cc加水して、ひたひたにならない場合は、もう少し水を加えます。
そしてスプーンで、しっかりと底からまぜ合わせます。

塩麹の仕込みが終わりました。

1日1回、底からかきまぜて、夏場は1週間、冬は10日ほど常温で寝かせます。
醤油麹の仕込み

醤油麹は、塩麹とくらべ旨味の成分と言われる「グルタミン酸」が10倍以上含まれており、そのまま食べてもとっても味わい深く美味しいです。
わたしは、シンプルにきゅうりにディップして食べることが、1番好きです。野菜炒めにしたり、豆腐をつけたり、料理の幅が広がります。
醤油麹の材料

まずは、大きさが約200ccの容器を準備します。
【醤油麹の材料(およそ400cc)】
米麹 50グラム
しょうゆ 50cc
追加のしょうゆ 30cc~
しょうゆは、「キッコーマンの有機醤油」を使用しています。
塩麹の食材をまぜ合わせる

米麹50グラムに、しょうゆ50ccを加えていきます。

写真のように、ひたひたにならない場合は、もう少ししょうゆを加えていきます。

底からしっかりと、まぜ合わせます。

醤油麹の仕込みが終わりました。

1日1回、底からかきまぜて、夏場は1週間、冬は10日ほど常温で寝かせます。
塩麹と醤油麹の仕込みが終わりました。

フタを閉めず、かぶせるだけにして空気が通るようにしておきます。
塩麹と醤油麹の1日後

ひたひたに入れた水分を、米麹がすって水かさが下がります。
塩麹には、水を再びひたひたになるまで加えます。

そして、底からしっかりとまぜ合わせます。
醤油麹も同様に、しょうゆを足してあげます。

底からよくかきまぜます。
そして、フタを閉めずのせるだけにして寝かせます。2日目からは水分を加えずに、毎日1回かきまぜます。
塩麹と醤油麹の3日後

米麹が溶け出し、とろとろになってきました。
ここで一度味見してみてください。「味はマイルドになってきましたが、まだ塩辛さや醤油の角がありますし、米麹のザラつきを感じます。」

味がどう変化していくのかチェックすることで、「出来上がりの味はどんなものかわかりますし、その過程がけっこう楽しいんですよ。」

醤油麹も、良い感じに熟成されてきました。引き続きかきまぜて寝かせます。
塩麹と醤油麹の1週間後・完成

1週間、1日1回かきまぜて完成です。とろとろになり、米麹はザラつきがなくなり、まろやかな味わいになります。

とくに、1週間経った醤油麹は甘く、そして食欲をそそる香りがします。

1週間大事にケアをし、出来上がった塩麹・醤油麹の味は格別に美味しいです。

わたしは待ちきれないので、野菜スティックにディップして出来立てをいただきます。
1週間おつかれさまでした!
米麹の入手方法
日本でしたら、スーパーで簡単に手に入りますよね。ネットショップでは、オーガニックの米麹や玄米麹もあり価格もお手頃で、とってもうらやましいです。
アメリカ在住の方
わたしは、ありがたいことに近くのアジアン・グロッサリーストアに「Cold Mountain」の米麹が売っているので、いつも同じお店で購入しています。容器に567グラム入っていて、お値段はおよそ7ドルです。
アメリカのアマゾンでも、日本から輸入された「みやこの米麹」を購入できます。「Cold Mountain」より割高になりますが、今度購入してみたいと思っています。
アメリカで米麹が人気!自宅で出来る「ドライ・エイジド・ステーキ」

最近、米麹は日系人以外でも、有名になってきています。
なぜなら、砕いて粉状にした米麹をステーキ肉にまぶして、「Dry aged steak(ドライ・エイジド・ステーキ)」と言う、『低温乾燥熟成肉』を、自宅で作るのことが流行っているからです。
ーThe Dry-Age Shortcut: How to Fake 45 Days in 48 Hoursー By bon appetit
本来ならば、45日ほど熟成させなければならないところ、米麹を使用することにより2日で完成させるのだそうです。
「ドライ・エイジド・ステーキ」は、アメリカの高級ステーキレストランで提供されています。
しかし、高級レストランへ行かなくても、「自宅でしかも2日でレストランで出されるお肉のような味になる」と言われており、じわじわと人気が出てきています。
それをきっかけに、麹の魅力にハマった人も多いです。
わたしは、ペスクタリアンでお肉を食べない生活をしているので、長い間知りませんでしたが、日本の伝統食材である米麹が人気になって、嬉しく思っています。
さいごに:アメリカでも麹が人気!旨味がたっぷり『塩麹・醤油麹』の作り方
いかがでしたでしょうか?
今回は、『塩麹・醤油麹』の作り方をご紹介しました。
「アメリカ生活が長くなり、自分自身も歳を重ねるごとに、日本の味を愛おしく、そして恋しく思います。懐かしい味のする麹は、ホッと日本を感じさせてくれるものでもあります。」
今後、『塩麹・醤油麹』を使ったレシピや、甘酒の作り方をご紹介していきます。
自家製の「ひよこ豆のお味噌」がとっても美味しいと知り、『自家製味噌』にも挑戦したいと思っています。
「レシピ&レビュー」のカテゴリーを開いていただくと、過去の投稿をご覧いただけます。→ カテゴリー:「レシピ&レビュー」
さいごまでお読みいただきありがとうございました。
◆ブログランキングに参加しています。もしこちらの記事を気に入っていただけましたら、下のボタンをクリックしてくださると、励みになります。