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派遣社員で働くメリットとは?派遣OLとして7年間4社で働いた体験談

派遣社員で働くメリットとは?7年間で4社派遣OLとして働いた体験談

わたしは今アメリカで住んでいますが、日本で住んでいたときは10年ほどOLをしていました。

そのうちの前半4年は正社員、後半7年は『派遣OL』として働いていました。社会人生活の大半は派遣社員でした。わたしが派遣社員として働きはじめたときは15年以上前で、その当時は「派遣社員として働いている人が少なかった」です。

しかし派遣OLとして働きはじめた2~3年後に、一気に派遣社員が増えました。その頃『ハケンの品格』というドラマが大ヒットして、派遣社員として働くことは珍しいことではなくなりました。

篠原涼子さん演じる「大前春子」がかっこよかったですね~。

なぜ今回記事にしようかといいますと、「下の子どもが2年後に幼稚園へ行くのですが、そのタイミングで社会復帰しようとしています。」日本で住む可能性もあるので、そうなった時どんな働き方をしようかと考えているからです。

「派遣社員ってどう思われますか?」世間では派遣社員はいつ切られるかわからないし、不安定。やっぱり正社員のほうが安定していて魅力的に感じますよね。

しかしわたしは20代のとき、派遣生活7年4社で働いたのですが、その時に得た「スキルや、人との出会い、仕事への価値観」は、その後の人生を大きく変えてくれました。

ジャンプしている人

これからは今以上に正規雇用が減り、派遣社員の枠がもっと増えることが考えられています。そういった中で、正社員として働くことはより狭き門となってくるのです。

それなら派遣社員として「経験を積みながら勉強して、自分の条件に近い会社に正社員としてチャレンジする」のも悪くないのではないかと思うのです。

そこでわたしが「派遣社員として働いたときの体験談」をお話ししていきます。

・正社員で働いていて、転職したいけど一歩踏み出せない

・これから仕事をしたいけれど、どんな働き方をしようか迷っている

・派遣社員として、働いたことがある人の話を聞いてみたい

そんな方の、仕事の選択肢の一つとしてご参考になれば幸いです。

派遣社員(OL)として働くきっかけ

派遣社員で働くメリットとは?7年間で4社派遣OLとして働いた体験談

わたしは高校を卒業し、新卒で正社員を4年、派遣OLとして7年、大中小企業で様々な業種の仕事をしてきました。正社員から派遣社員にシフトした理由をお伝えします。

就職氷河期、高卒でなんとか入社した会社はブラック企業だった

悲しい人

わたしは「ロスジェネ」です。

「ロスジェネ」は「ロスト・ジェネレーション」の略です。つまり失われた世代という意味になります。

この「ロスジェネ世代」にあてはまるのはバブル崩壊後から約10年間の期間に就職活動をした人たちのことです。つまり、1970年~1982年頃に生まれた世代がそう呼ばれているのです。

JAIC(ジェイック)より引用

高校2年の春休みにオーストラリアへ短期留学し、燃え尽き症候群になったわたしは、高校卒業後就職することを決意します。

就職氷河期と言われていたときでしたが、「比較的条件の良い会社」に内定をもらうことができ安堵していました。

しかしそれは求人票に記されただけの内容で、実際に働いてみると今で言う「ブラック企業」でした。

しかし当時のわたしは「ブラック企業」だと思わなかったんですね。

高校を卒業してはじめて就職した会社、右も左も分からなかったわたしは、「会社員として働くのは大変であたりまえ」だと思っていました。

しかし拘束時間がとても長い割にお給料に反映されないことを知り、1年を過ぎると同期たちの半数以上は辞めていきました。次第に「この会社はおかしい」と思うようになりましたが、転職する勇気が出ませんでした。

なんとか会社にしがみつきましたが、体力・精神ともに疲れ果て、退職しました。

その当時、高卒入社の就職先は「ブラック企業」だったということはめずらしくありませんでした。

転職に成功し、充実した毎日を過ごすも会社が倒産

悲しい人

不安とは反して、正社員で転職が決まりました。前職とはうって変わって、忙しくなければ「ほぼ残業なし」で帰れます。そこでわたしは「海外旅行に行ったり、前から興味があったWEBの学校に通ったり」、充実した会社員生活を送っていました。

しかし、ある日突然その会社は『倒産』してしまいました。

なんだか狐につままれた感じでした。「良い会社に就職しても、倒産したり、業績悪化でリストラされたり、安定はないのだと感じました。」社会の厳しさをまた一つ学んだときでした。

ためしに派遣社員(短期)で働いてみた

パソコンを使っている人

前職の会社が倒産し、わたしは職を失いました。WEBのクラスもまだ残っていましたし、学校のプロジェクトにも参加したばかり、あと3ヶ月ほどは、「5時で終わる」仕事に着いていたかったんです。

これから就職活動をして社員で働くとなると、残業せずに帰るのはむずかしいと考え、たまたま求人広告で見つけた『残業なしの4ヶ月限定・短期派遣社員』として働くことにしました。

派遣会社に登録して、スキルチェック、簡単な面接をして即採用。そのお仕事は銀行で『データ入力』の仕事だったのですが、仕事自体はとっても簡単で、それなのに「時給が高かった」のです。

契約が切れる直前に、次々と派遣の仕事のオファー入る

ジャンプしている女性

そして契約が切れる前には、次々と仕事のオファーが入りました。「正社員の就職活動は、筆記試験に一次・二次面接と苦労して仕事を手に入れていたのに、派遣社員ってすごいなぁと思った瞬間でした。」

そしてこれもなにかの縁、流れに乗って派遣社員として働いてみることにしました。

20代のうちは派遣社員で経験を積み、30代で社員として勝負したいと思うようになった

グッド

そして派遣2社目で働いている時に思ったのです。「高卒のわたしが今働いている会社で正社員として働くとなると、かなりの倍率を勝ち抜かなければいけません。」

しかし派遣社員だと、『あっさりとこのポジション』を手に入れて、正社員の方と同じ仕事をして、お給料も同じかそれ以上いただいている。

20代のうちにいろんな企業で働いて経験を積んで、30代になった時、もう一度社員として勝負したいと思うようになりました。

派遣社員として、どんな会社で働いたのか【4社】

オフィス

わたしは派遣社員の仕事を受ける時に決めたことが、「1番最初にオファーが来た会社に面接に行く」ということです。たくさんオファーが来たものの、「選り好みしている間にチャンスを失ってしまった」ことがあったからです。

コンペ形式のところがほとんどなので、面接に行っても落とされることがあります。ですので派遣会社には希望を伝えておいて、「希望に合った仕事のオファー」が入るとすぐに面接の手続きをしてもらいました。

1社目: 銀行でデータ入力(4ヶ月)

会議室

先ほどもお話しましたが、4ヶ月だけの短期派遣でした。銀行での窓口業務ではなく、「銀行と契約されたデータ処理を行う会社」への派遣でした。

銀行の1室でひたすらデータ入力していました。「ノルマを達成したら、早く終われましたが、定時までの時給は支払ってくれました。」そして1日のノルマ自体も大変ではありませんでしたし、この内容にしては結構いい時給をいただいていました。

2社目: 物流会社の商品の管理・出荷(9ヶ月)

物流

繁忙期の物流会社に『即戦力』として雇われました。ここでは正社員の方と同じ仕事を任されました。ご経験ある方はわかると思いますが、めちゃくちゃ忙しかったです。

ちなみにわたしのポジションは「あまりの忙しさに5人辞めた」と所属先の派遣会社の担当者から聞きました。しかしここはお給料がとってもよかったので、ひと稼ぎしようと気合を入れて仕事を受けることにしました。

仕事は「パソコンの基礎知識」があれば初心者でもできる内容で、むずかしくありませんでしたが、非常に忙しかったです。ずっと電話がなりっぱなし。夜9時に帰れたら早いほうでした。土曜も月に2日は出勤がありました。

繁忙期が終わったと同時に、契約終了となりました。なんとかやり遂げましたが、わたしが正社員だったら、こちらの仕事はすべきではないと思いました。

3社目: 商業施設の管理・運用会社(4年)

ショッピングモール

こちらの会社はみなさんご存知の大企業です。派遣社員の役割は「正社員のアシスタント業務」でした。時給は高くありませんでしたが、「名のある企業で働くチャンス」だと思ってお受けしました。

配属先は営業部、「最初の1年を部長秘書と庶務、残り3年は営業事務」として働きました。こちらの会社の人たちは、「Aランクの大学を卒業したエリート揃い」でした。

「最初は場違いなところで働きはじめたなぁ」と思っていたのですが、こんなチャンスはめったにないと必死に学びました。大企業での会社のしくみや、仕事の取り組み方を身につけることができました。上司の理解もあり、幅広い仕事をさせてもらいました。

そして所属していた部署は、外国のお客さまとのやり取りが多かったです。

派遣社員は英語必須ではありませんでしたが、英語とふれあえるチャンスなので、「電話をおつなぎしたり、オフィスにお客さまがいらっしゃった時の窓口の対応」は練習してできるようになりました。

派遣のポジションでできることはやり尽くしたので、次のステップに進もうと4年でこの職場を去りました。そしてハワイ留学(1回目)へ行きました。

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こちらはわたしの会社員生活で、一番長く勤めた職場でした。

4社目: メーカーでの製造指示・管理とシステム改修(1年4ヶ月)

溶接している人

自宅から自転車で15分のところにある地元の会社でした。「製造管理のシステムを新しくするのに、人手が必要」とのことで雇われました。こちらは正社員の方と同じ仕事内容で、お給料が良かったのでお受けしました。

通常の生産指示の業務をを行うかたわら、「旧データを分析して、システムエンジニアの方とやりとりしながら、新データに移し替える作業」をしました。

しかし仕事の内容はざっくりしていて「自由に任せる」と言われていたので、上司と相談しながら新システムで仕事を回せる仕組みを作りました。

最初は暇だったのですが、仕事が回るようになってからは、だんだんと忙しくなってきました。新しいシステムを通じて現場とのやりとりは、困難なときもありましたが、しっかりと話し合っていくうちに理解してもらえるようになりました。

しかし「一から作り上げていく仕事は予想以上に楽しく、やりがいを感じました。」そして仕事が一段落ついたのを機に、ハワイ留学(2回目)へ行くため、こちらの職場を去りました。

派遣社員としての働く【5つのメリット】

働いている人

メリット・デメリットがありますが、今回はあえてメリットに焦点を絞ってお伝えしていきます。デメリットは、皆さんご存知のとおりです。

【派遣社員のデメリット】

・いつ切られるかわからない

・ボーナスがない

・時給なので、休日の多い月はお給料が少ない

①高学歴でなくても大企業で働けるチャンスがある

わたしは高卒ですが、派遣3社目で「大企業でAランクの大学卒」の人たちに囲まれて働いたこともあります。正社員だと4大卒以上しか取らない企業でも、派遣社員なら働けるチャンスがあります。アシスタント業務でしたが、派遣社員だったからこそ出来た経験です。

②会社へのしばりがなく、有給が取りやすいので自分の時間を持ちやすい

会社の付き合いに『無理に参加しなくていい」』ところがいいです。忙しい時でも、派遣社員だから「早めに帰っていいよ」っていってくれたりするところもありますし、「有給も社員の方より取りやすかった」です。

オンオフの切り替えができるので、自分の時間を大事にしたい方には派遣社員は向いています。

③休日の多い月は辛いが、比較的高時給

休日の多い月はお給料が少なくなりますが、派遣社員は比較的、時給の高いところが多いです。「会社によっては手取りが、正社員と大差ない場合」があります。

海外旅行等に行くのに、長期休暇がほしい方は、「メーカーの勤務」がおすすめです。連休前は休日出勤しなければなりませんが、工場の稼働をストップさせるので、長期のお休みなることが多いです。

④正社員や起業するための、修行期間になる

未経験の業種でいきなり正社員になるのは大変ですが、派遣社員の場合は「未経験可のところが多くあり、経験を積んでから正社員にトライするのもアリだと思います。」もしくは経験を求められる『高時給の派遣』にシフトすることも可能です。

それから起業したい方も、派遣で働きながら『ノウハウを学ぶ』こともできます。

⑤紹介派遣という制度もあり

派遣社員として一定の期間働き、会社側に気に入ってもらえたら社員になれる制度です。「本人が働いてみて、会社を気に入らなかったら契約を終了する」ことができますし、「会社側にも派遣として雇っている間を試用期間」とみなすので相互のメリットがあります。

転職について長い間悩んでいた友人がいました。しかし友人は30歳半ばのとき、紹介派遣制度を使って転職に成功しました。そして「お給料も上がり、職場の環境も良いから転職してよかった」と言っていました。

さいごに:派遣社員で働くメリットとは?派遣OLとして7年間4社で働いた体験談

わたしは「全く異なる業種4社で短・長期の派遣社員」を体験してみて思うことは、20代のうちに企業によって、「仕事のやり方や、カルチャーの違い」を知れたことが大きな強みになりました。

例えば、電話対応でのこと、

A社でかしこまった口調を使っていて、B社でも同じようにしていたら、「うちではお客さんとの距離感を大切にしたいから、もうちょっとカジュアルに話してもらったほうがいいな。」と言われたことがあります。

服装に関しても、業種によって「毎日きちんとしなければいけない会社」と、「カジュアルでもOK」な会社があります。

ですので、「どの業種が自分に合っているのか」「大企業で働くほうが合っているのか、中小企業のほうがいいのか」働いてみないとわかりません。

「今の働き方に疑問を感じていたり」

「異業種に転職してみたい」

「これから働きたいけれど、どんな仕事をしようか迷っている」

そんなかたは、まずは派遣の求人サイトをご覧いただくことをおすすめします。

リクナビ派遣

「業種や時給、働き方などアイデア」がたくさん出てきますよ。そして「派遣社員の求人って思っていたより多くないですか?」それくらい需要が高いということです。

これからの時代、ITの技術が急速に加速し、今までの常識は10年後には全く違うものになってくるだろうと予想されます。「今まであった仕事がなくなってしまうこと」も考えられるのです。

ならば「これから伸びてくる業種にチャレンジ」してみるのもアリだと思います。今いる環境を抜け出すのは勇気がいりますが、もし「今の状況を変えたい」と感じるようでしたら、派遣社員で働いてみるというのも一つのやり方です。

そして「新しいことを学ぶ」ってやってみるとけっこう楽しいですよね。みなさんの働く環境がよくなり、ワクワクするような毎日を過ごせますように。

さいごまでお読みいただきありがとうございました。

 

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